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ビタミンDについて-特に骨粗鬆症薬としての活性型ビタミンD製剤について まつクリ院長通信 No.453

【当院では2022年4月より脊椎専門外来スタート!!】 
脊椎専門医の先生(真鍋先生・角田先生・石綿先生)にご担当いただいております。
長らく腰痛で苦しまれている方がおられましたら診察時にご相談くださいませ。

真鍋先生:東前橋整形外科病院 副院長 脊椎外科センター長
角田先生・石綿先生:脊椎外来

ビタミンDについて-特に骨粗鬆症薬としての活性型ビタミンD製剤について

日本人の多くはビタミンDが不足しているとされています。昨年、東京慈恵会医科大学グループは「日本人の98%がビタミンD不足に該当」すると発表しました。驚きの結果です。今回はビタミンDについて、特に骨粗鬆症治療薬として説明します。

ビタミンDの種類

ビタミンDには天然型と活性型があります。天然型ビタミンDは食事で摂取されるものと紫外線を浴びて皮膚で合成されるものがあります。その後肝臓、腎臓で代謝されて活性型になります。骨粗鬆症の治療薬として処方されるのはこの活性型ビタミンDです。

ビタミンDの作用

活性型ビタミンDは、腸管からのCaの吸収を高め、骨の石灰化を促進して骨密度を増加させる(新陳代謝を高める)働きがあり、その結果、骨折の予防・抑制効果があります。また、ビタミンD受容体が分布している骨格筋のⅡ型筋線維へ作用して、体幹の揺れを減少し、転倒を抑制することなどが明らかとなっています。

ビタミンDを多く含む食品

特に、魚類(鮭・マイワシ・サンマなど)、キノコ類(乾燥キクラゲ、マイタケ、乾しいたけ)卵(卵黄)に多く含まれています。個人的にはしらす干し(半乾燥)がお薦めです。なお、肉や野菜にはほとんど含まれていません。

院長よりメッセージ

しっかり食事で摂取しましょう!ただし、ビタミンDの過剰摂取は高Ca血症となり、腎機能障害や尿路結石のリスクが高まります。定期的に血液検査などでチェックすることをお勧めします♪

みなさんは、ご自身の骨密度(骨の強さ)を把握していますか?

骨密度は男女とも、加齢によって減少していきます。
その減少率は、男性よりも女性のほうが大きいといわれています。特に女性の場合は閉経を迎える50歳頃から骨密度の減少は大きく加速し、骨がもろくなり始めます。

骨の中がスカスカになり、骨折しやすい状態を骨粗しょう症と言います。
骨粗しょう症になると、骨がもろいため、日常生活のわずかな衝撃でも骨折をしやすくなります。

骨粗しょう症は、それ自体、痛みのある病気ではないため、進行していても自分では気づきません。

そのため骨折や変形による痛みが出てきた時の検査で初めて骨粗しょう症だったことを知る方は多いのです。

「私はまだ大丈夫!」という根拠のない自信を自己判断で持たないことが大切です。

一度減ってしまった骨密度は、なかなか元に戻す事は大変です。
早めに骨密度検査を受けて、ご自身の骨の状態を把握しておく事が、骨粗しょう症や骨折を予防する第一歩になるのです。

女性50歳以上、男性60歳以上で骨密度検査を受けたことがない、
もしくは前回検査から期間が空いてしまっている方は、現状確認のため骨密度検査を受けることをお勧めします。
検査希望やご質問は、当院スタッフへお気軽にご相談ください。