ランナーズ2016年7月号 に掲載されました!!
当クリニックの松田 芳和 院長による「背伸びの効用」についての記事と
取材コメントがそれぞれ掲載されています。
大人の風邪に抗生物質はほんとに効くの?
―アメリカ内科学会と疾病管理センターの解析と声明―Annals of internal medicine
風邪に抗菌薬(抗生物質)は本当に効いているのかどうかについて、アメリカ内科学会と疾病管理センターが声明を出したので紹介します。
◆抗菌薬使用の功罪
抗菌薬は感染を起こす細菌を退治するのに大きな役割を果たしています。しかし不用意に抗菌薬を使うと、抗菌薬の効かない耐性菌を作ってしまいます。
◆風邪に抗菌薬が必要な場合とは?
今回の報告で肺炎・A群溶連菌感染・治らない急性副鼻腔炎が挙げられてます。
◆抗菌薬を使用することにより、耐性菌が生まれた場合どうなる?
耐性菌が生まれてしまうと、その細菌が感染を起こしたときに治療が非常に難しくなります。ひどい場合は治療薬が全く無いという状況もありえます。また、耐性菌が生まれてほかの人に感染して広がっていくと、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)という耐性菌が蔓延し、以前から使用していた抗菌薬ではMRSAの危険から身を守れなくなってしまいました。
院長よりメッセージ
取り返しのつかないような耐性菌が生まれないよう、できるだけ抗菌薬は必要なときに限って使うべきですね。風邪に限らず、「使っている抗菌薬は本当に必要なのか」について、私たち医療関係者から考え直す必要がありそうです(^^