ランナーズ2016年7月号 に掲載されました!!
当クリニックの松田 芳和 院長による「背伸びの効用」についての記事と
取材コメントがそれぞれ掲載されています。
ピロリ除菌で胃がんは防げる
24の研究、48,064人のデータを解析 ~Gastroenterology~
日本人に多い胃がんの一番の原因はピロリ菌です。そして日本人の50%以上はピロリ菌感染を経験すると言われています。過去の研究を解析し、ピロリ菌の除菌で胃がんの発症率が減るとした研究が報告されたので紹介します。
◆ヘリコバクター・ピロリ菌と胃がんの関係は?
ヘリコバクター・ピロリ菌が胃に感染すると、胃の粘膜に炎症が起こることで、やがて胃がんが発生すると考えられています。そしてピロリ菌に感染している人は、感染していない人に比べて6倍も胃がんになりやすいという研究結果もあります。
◆ピロリ菌の除菌によって、胃がんの発症率は減るのか?
ピロリ菌の除菌を調べた24件の研究を集め、対象者合計48,064人のデータをもとに、研究結果が統合されました。その結果、ピロリ菌の除菌を行った人たちは、行っていない人たちに比べて胃がんになりにくいという結果になりました。さらに、興味深いことに「ピロリ菌に感染しているけれども症状がない人」の場合も、「胃がんになり、内視鏡手術を行った人」の場合も、ピロリ菌を除菌することで胃がんを予防する効果があったことが分かりました。
院長よりメッセージ
ピロリ菌の検査を行い除菌することはとても大切ですが、たくさんのお金がかかるという課題もあります。さらに研究が進み、効果的に胃がんを予防できる方法が確立されることが望まれます。ピロリ菌、名前は可愛いですが嫌~な菌ですね(^^;