【第3回市民公開講座開催 決定!】
ゲストは日本国民ならみんな知ってる柔道家 野村忠宏氏をお迎えして開催いたします!
今回は新型コロナウイルの影響でオンラインでの開催となりますが、何卒宜しくお願いします。
<開催日時:2020年9月27日(日) 13時から>
※詳細はパンフレットをお待ちください
膝に溜まる水(関節液)についてのお話
そもそも膝の水(関節液)はどんな役割があるのでしょうか。どうして水(関節液)が溜まるのでしょうか?
関節液の役割
関節液は関節包の内側にある滑膜(かつまく)という組織で造られています。
この粘性の強い関節液は二つの大きな役割を果たしています。
1)関節軟骨表面の摩擦の軽減
2)関節軟骨に栄養を与える
どうして水がたまるのか?
変形性膝関節症やリウマチ、外傷など、何らかの原因で滑膜に炎症を生じると水が溜まりやすくなります。
水を抜くと癖になるのは本当か?
水を注射器で抜いても滑膜の炎症が続いている限りは、すぐに関節液は溜まってしまいます。
つまり原因(滑膜の炎症)が解決されなければ、繰り返し水が溜まりやすくなります。水を抜いたことで溜まるわけではなく、当然癖になるわけではありません。
水は抜いたほうがいい?
程度にもよりますが症状が出ている場合は抜くべきだと考えます。
理由はいくつかあります。まず、抜くことで関節液の性状を確認することができます。
色や粘度などを見ることによって、疾患を判断する指標になります。
また、まずが溜まった状態が続くと痛みだけでなく、関節の動き(可動域)が制限されたり、歩行が悪化することがあります。
従って、水が溜まった状態が長く続くのは避けた方がいいでしょう。
院長よりメッセージ
水を抜くことに対しては「癖になる」と考え、躊躇する患者さんは少なくありません。
抜く理由、メリットがありますので、ベストの方法を相談して決めましょう♪
足の裏が硬いと転びやすい?!~足の感覚と転倒の関係~
みなさんは歩いていて足がひっかかり、バランスを崩しそうになることはありませんか?
おそらく今までに転んだことや、危ないと思った経験がある方も多いのではないでしょうか。
実際に65歳以上では4人に1人が転倒を経験しているとも言われています。
特に高齢の方になると転倒は骨折を引き起こすことが多く、場合によっては手術などが必要になることもあります。
なぜ転倒は起きるのでしょうか。
いろいろな角度からこの問題について研究されていますが、ここでは最近の研究結果から足底(足の裏、足の指)の感覚と転倒について報告されたものを取り上げてみます。
研究は通所介護施設に通う高齢者110名を対象に、転倒をしたグループと転倒をしなかったグループに分けて検討をしています。
その結果、転倒をしたグループは転倒しなかったグループに比べ、足の裏の感覚が低下していることがわかりました。
なぜこのような結果になったのか、少し考えてみましょう。
歩いていたときに障害物を見つけたとします。
その時は歩くコースを変えたり、またいだりして障害物をよけると思います。
もちろんこういったときに身体がふらついてバランスを崩すこともあるとは思います。
ただし、この場合は事前に目で障害物を認識して身体が準備しているので転倒につながることはありません。
危ないのは認識していない障害物です。
例えばちょっとした段差、敷いているラグマットの反り返り、道路のわずかな傾斜、小さな石などです。
これらは目で見えているように思えて注意が向いていないので脳では情報として認識されにくいです。
つま先や足の裏に障害物を捉えて初めて感覚入力として脳に情報が入ります。
つまり、このときに足の裏の感覚自体が悪いと反応が遅れてしまい、転倒につながるのです。
反対に足の裏の感覚が保たれていれば、姿勢のくずれを素早く脳が察知して倒れないように足を一歩出したり、ぐっと膝でふんばるなど、対応がとれます。
転倒の原因のうち、半数は何かにつまずくなどのアクシデントです。
足の裏の感覚は重要になってきます。
ではどのようにすると足底の感覚が落ちているか、といったことがわかるのでしょうか。
細かいことは検査をしないと分からないと思います。
ただし普段から足にしびれを感じている方、足の裏の皮膚が硬くなってタコやウオノメが出来ている方などは、足の裏の感覚が低下している可能性が高いと考えられます。
こういった部位を日頃からケアすることで感覚が改善するといった報告もあります。
具体的には足の裏をお風呂上がりなどによくマッサージして、必要な部位にはク
リームを塗るなどして皮膚を柔らかく保ちましょう。
足の指を動かしておくことも足の裏を柔らかく保つことにつながり、効果的です。
痛くなければあらためて見ることも少ないかもしれませんが、足の裏には転倒予防のために大切な機能がつまっています。
ぜひ一度チェックしてみてください!!