〜5⽉連休について〜
ゴールデンウイークにより5⽉3⽇(⼟)から5⽉6 ⽇ (⽕)までお休みです。7⽇(⽔)は休診⽇です。 また、5⽉16⽇(⾦)午後から5⽉20(⽕)までは院⻑不在となります。ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いいたします。※5⽉16⽇(⾦)は午後休診となります。

⾻密度は「どこの⾻」で測るのが正解か︖
東京慈恵会医科⼤学 斎藤充教授
他の医療機関では⾻粗鬆症ではないと⾔われたけど、当院での検査では⾻粗鬆症と診断されるケースは少なくありません。どうしてでしょうか︖実は、⾻密度はからだの部位によって差があります。⼿(前腕)や踵で測る検査がありますが、これは簡易的な検査で精度が⾼くありません。そもそも⼿や踵で測る検査は⾻粗鬆症の診断ガイドラインでは推奨されていません。
⼤腿⾻と腰椎の⾻密度が最優先
⾻密度はからだの部位によって差があり、まずは⼤腿⾻と腰椎の⾻密度が最優先となります。測定できないケースのみ⼿(前腕)で測定し、最も低い部位の値を採⽤することになっています。なお、踵の検査はそもそも⾻のカルシウム密度を検査しておらず、本来⾻密度検査とは呼べないもので、⾻粗鬆症の診断には採⽤されません。踵は体重や運動の影響を強く受けているため、検査部位としては不適格とされています(実際は検診センターやクリニックで採⽤していますが…^^;)
腰椎の⾻密度には時に注意が必要
⼈は⾼齢になると、変形性脊椎症になって腰椎の⾻に⾻棘(こつきょく)という⽩く硬い⾻がトゲのようにでてきます。この硬い⾻棘により、腰椎の⾒かけ上の⾻密度は、⾼齢になればなるほど⾼くなります。特に男性では⼥性よりも変形性脊椎症になりやすく、⾻棘も多く⾻密度が実際とかけ離れて⾼くなる傾向があるので注意が必要です。
院⻑よりメッセージ
⾼齢者や男性、そして糖尿病や⾼⾎圧の⼈の腰椎の⾻密度は、ときに当てになりません。実際、WHOは⼤腿⾻近位部の⾻密度を推奨しています。⾻密度検査はとても重要ですが、レントゲンやMRI、⾎液検査などで総合的に評価していくことが⼤切になります♪
理学療法科からのおしらせ
変形性膝関節症の重症度
変形性膝関節症の診断にはX 線検査を実施することが主流です。重症度はKellgren-Lawrence(ケルグレンローレンス)分類という分類法を用いるのが一般的です。この分類では主に関節軟骨の減少の程度と骨棘形成の程度により、グレード0~4 に重症度を分類します。0 は正常な膝と定義され、グレードが上がるにつれて重症と定義されます。変形性膝関節症は進行性の疾患であり、膝関節の変形が元通りになることはありません。重症化する前に受診しましょう。

Mark D Kohn , Adam A Sassoon ; Classifications in Brief: Kellgren-Lawrence Classification of Osteoarthritis Clin Orthop Relat Res. 2016 Feb 12;474(8):1886‒1893.
Kellgren JH, Lawrence JS ; Radiological Assessment of Osteo-Arthrosis. Ann Rheum Dis.1957;16:494‒502.