
⾝体活動は⼼⾝機能を⾼め、健康寿命の延伸に多く関わる︕ 百寿者の健康
厚⽣労働省が公表した2024 年9 ⽉時点の国内に住む100 歳以上の⾼齢者(百寿者)の数は、2023 年から2,980 ⼈増え9 万5,119 ⼈となり、1963 年の153 ⼈と⽐較して20 年間で620 倍以上にも増えています。では百寿者は⼀体どのような⽣活を送っているのでしょうか︖
ブルーゾーン
百寿者が多く暮らすイタリア/サルデーニャ島、⽇本/沖縄、⽶国/カリフォルニア州ロマリンダ、コスタリカ/ニコジャ半島、ギリシャ/イカリア島の5つの地域はブルーゾーンと呼ばれています。
これらの地域では⽶国平均の10倍の割合で百寿者が⽣活しているとされています。今回、ブルーゾーンで⾏われた263 論⽂のなかで基準を満たした18 件のレビューの⼀部を紹介します。
中⾼強度の運動量が⾼い︕
サルデーニャ島は男性の百寿者が⾮常に多く、庭仕事を週1-4 ⽇、2 時間ほど⾏い、90 歳以上の男性は1 ⽇平均12,120 歩、⼥性は12,799 歩も歩いていると報告されています。この地では⾼齢者も農業や牧⽺など⾝体的負荷の⾼い伝統的な経済活動に携わり、ウェアラブル加速度計でのデータでは中⾼強度の⾝体活動の割合が全体の40%を超えているそうです。
座位時間が⻑いほど死亡リスクが⾼い︕
最近、座位⾏動が注⽬されており、座位時間が⻑いほど死亡リスクが⾼いと報告されています。
イカリア島では、90 歳以上の住⺠の⾝体活動レベルが⾼く、⼀⽅で1 ⽇の座位時間の中央値は男性で平均90 分、⼥性では60 分と短いことがわかっています。
院⻑よりメッセージ
適度な⼼⾝の機能を⾼め、健康寿命の延伸に寄与します︕⾷と運動はとても⼤切ですね︕♪
放射線ホルミシス効果について
放射線科 竹内
“放射線はごく微量でも人体に悪影響である”
そう思われている方が大半だと思います。
それを覆してしまう可能性があるのが、放射線ホルミシス効果です。
微量の放射線はむしろ体に良い、という説
“ホルミシス”というのは、多量に用いられると有害であるが、低濃度もしくは微量であれば有益な作用をもたらすという現象です。ギリシャ語の「hormaein」(=活性化させる、興奮させる)が語源です。薬もですが、微量(適量)であるから健康に有益なのであって、多量に摂取すると害をもたらすというのも同じ現象です。
放射線を浴びる温泉 放射能泉
日本にはラドン温泉というものがあります。放射線を出す放射性物質(ラドン)を含んでいる温泉です。
このラドン温泉の効果は、
温熱効果:体が温まる
化学効果:温泉の成分を皮膚から吸収
放射線効果:微量の放射線が生体のさまざまな機能を亢進すると考えられています。
上記3つの効果によりラドン温泉は、
リウマチや関節・脊椎の症状、更年期障害、神経症状、肩こり
その他様々なものに効能があるとされています。代表的な温泉地を下記に紹介いたします。
玉川温泉(秋田県) 奈女沢温泉(群馬県) 増富温泉(山梨県) 三朝温泉(鳥取県)
このホルミシス効果については、科学的に完全に証明されているわけではありません。
ほぼ有害だと思われている放射線にこういった可能性の一面があるのも興味深いですね。