「運動が脳を若返らせる(BDNF・有酸素運動の力)」No.509
~ 年末年始のお休みについて~
令和7年12月29日午後から、令和8年1月4日までお休みとなります。
ご迷惑おかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

「運動が脳を若返らせる(BDNF・有酸素運動の力)」
① 運動は脳にとって“最高の栄養”
運動には体を鍛えるイメージがありますが、実は脳に最も大きな効果をもたらす行動の一つです。有酸素運動(ウォーキング・ジョギング・自転車など)をすると、脳の血流が増え、記憶を司る「海馬」が活性化されます。さらに、脳内で神経細胞の成長を促すBDNF(脳由来神経栄養因子)という物質が増加します。BDNFは、脳を若々しく保つための脳の肥料のような存在です。
② 記憶力・集中力・気分まで改善
BDNFが増えると、脳内の神経細胞が強くつながり、情報を伝えやすくなります。その結果、記憶力や集中力が向上し、学習能力もアップします。また、運動はストレスホルモンを減らし、幸福ホルモンと呼ばれるセロトニンを増やすため、気分が安定し、うつの予防にも効果的です
③ 誰でもできる「脳を若返らせる運動」
脳を若返らせるために必要なのは、激しい運動ではありません。1日20〜30分のウォーキングを週3〜5回でも十分効果が得られます。階段を使う、少し遠回りして歩く、テレビを見ながら足踏みをするなど、日常生活での小さな工夫が習慣につながります。また、音楽を聴きながらのウォーキングは脳がリズムに反応し、さらに効果的と言われています。継続こそ最強の脳トレです。
★院長からのメッセージ
運動は、脳にも心にも体にも効く「万能の処方箋」と言えるでしょう。今日の15分のウォーキングが、10年後のあなたの脳を守ります。無理なく、気持ちよく、続けられる運動習慣を一緒につくっていきましょう♪
理学療法科からのお知らせ
転倒予防に必要な筋肉は?
近年、ウォーキングなどを自主的に行い、介護予防に努める方が多くみられます。しかし、筋力低下は50代(特に55歳頃)から減少し始め、上半身より下半身に筋力低下が著しく認められるとされています。
下半身の中でもどの筋肉が弱くなるのか?
池添によると地域在住健常成人2131名を対象に股関節屈曲筋・股関節伸展筋・股関節外転筋・膝関節伸展筋・足趾屈曲筋の筋力を測定し、年代別の基準値を算出したところ若年層と比較し、中高齢女性において加齢による筋力低下が著しいのは股関節外転筋力(中殿筋)であると報告されています。
また、高齢者の生活での活動量には下肢筋の中でもどの筋との関連が強いのを調べた結果、下肢筋のなかで中殿筋の筋量のみ高齢者の活動量と関連性を認めたと報告されています。
つまり、高齢となり日常生活で活動量が低下することで特に中殿筋の筋力低下が著しく起こるということになります。
この中殿筋は、歩行時の側方安定性に関与し、歩行の不安定感やつまずきやすさなどに関わります。そのためさらなる活動量低下を引き起しやすいと考えられます。転倒・介護予防には、中殿筋の強化が重要になるかもしれません。
中殿筋のトレーニング
横向きに寝て、上の足をやや後ろに引きながら上に持ち上げて、ゆっくり降ろす。
10回×3セット

参考文献:池添冬芽 「加齢に伴う運動機能の変化」 理学療法学 第48巻
池添冬芽 「高齢者の介護予防のための運動療法」 理学療法学 第40巻


