「健康寿命を測る5つの指標 ― 今の自分を知ることが未来を守る」 No.511
~年末年始休診のお知らせ~
12月29日(月)午後~1月4日(日)まで休診といたします。
1月5日(月)より通常診察といたします。来年もよろしくお願いいたします。

「健康寿命を測る5つの指標 ― 今の自分を知ることが未来を守る」
いかがお過ごしでしょうか?今回は健康寿命の5つの指標についてガイド致します♪
① 健康寿命は「測る」ことで延ばせます !
健康寿命とは、「介護を必要とせず、自立して生活できる期間」のことです。実は、健康寿命は感覚ではなく、いくつかの身体指標を測ることで見える化できます。早めに変化に気づき、対策を始めることで、将来の転倒・寝たきり・要介護を防ぐことができます。今の状態を知ることは、最も大切な予防医療です。
② 健康寿命を測る5つの重要指標
① 握力:全身の筋力の代表指標。低下すると転倒・死亡リスクが上昇。
② 歩行速度:歩く速さは心臓・筋肉・脳の健康を反映し、「第6のバイタルサイン」
③ 骨密度:低下すると骨折リスクが高まり、寝たきりの大きな原因になる。
④ 筋量:筋肉は“最高の薬”。減少するとサルコペニアやフレイルにつながります。
⑤ ロコモ度:運動器の衰えを総合的に評価する指標で、将来の要介護リスクを予測します。 これらはすべて、改善できる指標であることが重要なポイントです。
③ 数字が教えてくれる「次の一手」
運動(歩く・筋トレ)、食事(タンパク質・ビタミン)、生活習慣の見直しによって、多くの指標は改善可能です。測定することで早期対策につながります。
★院長からのメッセージ
「健康寿命を延ばす第一歩は、“今の自分を知ること”です。未来は変えられます。私たちと一緒に、測って・気づいて・行動して、元気に歳を重ねていきましょう !!
男女で異なる膝の痛み
理学療法課 法貴 篤史
こんにちは、今日は当院で多い膝の痛みについて、男女での違いを見ていきたいと思います。日本では史上初の女性首相が誕生しましたが、まだまだ女性を取り巻く環境は目に見えない壁があります。世界中に多くの患者がいる「変形性膝関節症」についても実は男女差が大きく関係していると言われています。例えば、最新のレビュー論文では変形性膝関節症の6割は女性が占めていると報告されており、40歳以降では明確に発症率で男女差があるとしています。その要因としては下半身の解剖学的形状や筋力、ホルモンバランス、遺伝的要因などが挙げられます。たとえ男女でレントゲン画像による重症度が同じ(軟骨のすり減り具合など)場合でも、女性の方が痛みをより感じやすく、歩行動作など機能的な低下も大きいとされています。これら膝の症状の悪化は、体重や普段の運動量を考慮してもやはり女性の方が進行しやすいとされており、女性における重点的なケアは世界的にも重要なテーマとなっています。
1つの改善策としては早めのチェックで疾患を予防することが重要です。現在はMRIなど画像診断技術の向上により、症状が出始める前に予め膝痛のリスクが高いかどうかを判断することができます。特に若い頃に骨折や手術などの既往歴がある方は痛みがないうちから定期的にチェックすることで早めの対処が可能です。具体的な予防法としては運動や姿勢の調節があります。以前は膝に悪い姿勢、歩き方を客観的に知ることは病院に行かなければ難しかったのですが、今ではスマートフォンで簡単にチェックできるアプリも開発されているので、これらを活用することで膝にかかる機械的な負荷を軽減させることも発症の予防に重要です。変形性膝関節症は加齢に伴い発症し知らず知らず進行していくので、最終的には手術を待つしかないというイメージを持たれている方も多かったと思います。しかし症状が悪化してから治療する時代は終わり、進行する前、発症する前から予防をしていく時代となっています。再生医療などの新しい医療も予防の観点から近年急速に発展してきています。女性の方も年齢や運動不足だからと諦めずに、早め早めのチェックで適切にリスクを把握するようにしてみてください。
参考文献:Neil A. Segal, Jeannine M. Nilges, Win Min Oo, Sex differences in osteoarthritis prevalence, pain perception, physical function and therapeutics, 2024, Osteoarthritis and Cartilage


