「靴選びが健康寿命を左右する」 No.514

「靴選びが健康寿命を左右する」
寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?今回は、靴と健康寿命の関係についてガイドしていきます♪
① 靴は“体を守る医療器具”
毎日履いている靴は、実は歩行・姿勢・バランスを左右する重要な要素です。合わない靴を履き続けると、足の痛みだけでなく、膝・股関節・腰への負担が増え、歩行が不安定になります。その結果、転倒・骨折・活動量の低下につながり、健康寿命を縮めてしまうこともあります。靴は単なる履物ではなく、「体を守る医療的な道具」と考えることが大切です。
② 良い靴の条件とは?
健康寿命を守る靴のポイントは、①かかとがしっかりしている、②足趾が自由に動く、③土踏まずを適度に支える、④サイズが合っている、の4点です。特に重要なのは、足裏全体で体重を支えられることです。足の形や歩き方には個人差があります。足に合わない状態が続くと、歩行効率が落ち、足の力やバランス能力も低下しやすくなるので注意が必要です。
③ インソールで“歩きやすさ”を補う
インソール(中敷き)で足を整えるという考え方も有効です。当院では、足の形や歩き方を評価したうえで、入谷式インソールを作成しています。足裏の接地バランスを整えることで、歩行の安定性が向上し、足・膝・腰への負担軽減や転倒予防につながります。
★院長からのメッセージ
「最近歩きにくい」「靴を履くと疲れやすい」と感じる方は、足元から見直すことが健康寿命延伸の第一歩になります。歩き続けられる体づくり”を、足元から一緒に支えていきましょう。
理学療法科からのおしらせ
変形性膝関節症による転倒リスクについて
転倒する危険性が高い高齢者が有する疾患の一つに,変形性膝関節症が挙げられます。近年の疫学研究によると、日本の75歳以の一般高齢者を対象とした調査において、膝の痛みが強くなるほど転倒および股関節周囲の骨折リスクが上昇すると報告されています。厚生労働省の国民生活基礎調査報告によれば、転倒・骨折は要介護状態となる要因の上位に位置付けられており、高齢者の転倒は重要な社会問題となっております。変形性膝関節症は進行性の疾患であり、我慢しても膝の変形が改善することはありません。重症化する前に医師に相談することが重要です。

Association between Falls & Foot Dysfunction among Knee Osteoarthritis Patients. Eri KOBAYASHI, Hiroshi HAGINO 理学療法科学 35(1): 23–28, 2020


