人工関節手術を受ける年齢

以前は、人工関節の耐久年数を考慮すると、特別な場合を除いて、比較的高齢な60歳以上の患者さんに使用することが殆どでした。

なぜなら、60歳以下の方々にとって人工関節置換術を受ける事は10~15年後に再度、人工関節置換術の手術を受けて人工関節を入れ替える必要があるからです。

しかし、最近では人工関節の耐久性が向上してきたことで、50歳代や50歳以下の方でも人口関節の手術を受ける方が増えてきました。また、比較的若い年代で人工関節の手術を受ける方々が増えてきた理由があります。

それは患者さんの「関節の痛みがない状態で生活する」という事に対する価値観や、QOL(Quality of Life:クオリティ オブ ライフ=生活の質)が尊重されるようになってきたからです。関節の痛みから解放され、日常生活をスポーツも含め、より快適に過ごすために、この人工関節の手術を受ける方々が増えてきているのです。

(注)人工関節の手術を受ける時期
特別な場合を除き、最終的に人工関節の手術を受けるかどうかを決めるのは患者さん本人です。

人工関節置換術の手術は、その殆どの場合において緊急性はありません。つまり、患者さんご自身が手術の時期を選ぶことが出来ます。慌てて、急いで人工関節の手術を受ける必要はありません。
時間をかけて、良く考え、家族や友人、そして人工関節の経験のある医師とよく相談して決めることをお薦めします。

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