インフリキシマブ(商品名レミケード)
2003年7月に関節リウマチに対して保険適用になった生物学的製剤です。マウスの抗ヒトTNF-α抗体とヒトIgGを遺伝子工学によって融合させ、キメラ抗体(異種動物の抗体遺伝子を組み合わせた人工的な抗体)をつくりTNF-αと受容体の反応を中和し、炎症を抑えます。
体重1キログラム当たり3ミリグラムを8週間に1回だけ点滴注射します。マウスの成分が少し含まれており、これに対する抗体の産生を抑えこむために、必ずメトトレキセートと併用しなくてはならないという条件がついています。
* メトトレキセートと併用した療法は、1年後に約4割を炎症の程度が弱く症状が落ち着いた状態にし、約3割が寛解にし、抗リウマチ薬とは格段の効果が証明されました。また関節破壊の進行を1年間、完全に抑制しました。
その結果、TNF-α阻害薬とメトトレキセートの併用は症状が重症な人への標準的治療薬として位置づけられています。即効性を必要とする患者さんには、特に推奨されます。