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ビタミンDの底力 まつクリ院長通信 No.420

【当院では新たに脊椎専門外来スタート!!】 
2022年4月より脊椎専門外来を開始いたします(第1土曜日と第2土曜日)。
2名の脊椎専門医の先生(真鍋先生/角田先生)にご担当いただきます。
長らく腰痛で苦しまれている方がおられましたら診察時にご相談くださいませ。
  
真鍋先生:東前橋整形外科病院 副院長 脊椎外科センター長
脊椎外科センター 角田先生



ビタミンDの底力

国立長寿医療研究センター研究所 細山 徹先生
「ビタミンD」と言えば健康な骨の維持に欠かせない栄養素であることは皆さんもよく知っていると思います。
しかし、近年の研究ではビタミンDの働きとさまざまな疾患との関わりが多く報告されています。
最近のトピックスを紹介します。

サルコペニアのバイオメーカーの可能性

サルコペニアとは、加齢に伴って筋肉量と筋力、身体機能(特に移動などの運動機能)が低下していく疾患です。
フレイルや転倒・骨折と関連し、要介護さらには死亡のリスクが高まります。
現時点ではサルコペニアの発症や増悪分子機構は不明であり、客観的に評価できる確固たるバイオメーカーが見つかっていませんでした。
しかし、近年の研究でビタミンDがそのバイオメーカーになり得ると注目されています。

ビタミンD欠乏群は4年後サルコペニア発症が3倍

長期縦断疫学研究のデータから、血中ビタミンD濃度20ug/ml以下のビタミンD欠乏群と非欠乏群を抽出、4年間の筋力(握力)変化を比較したところ、欠乏群では有意な低下が見られ、4年後の発症が3倍になることが分かりました。
ビタミンD欠乏群が加齢に輪をかけて筋力を低下させていることが分かりました。

院長よりメッセージ

ビタミンDには多様な作用があり、筋力維持の他にも、骨形成、抗炎症作用、糖代謝、免疫機能などがあります。
とても大切なビタミンDですが、日本人の実に約8割がビタミンD不足と言われています。
適度な運動(1日10分でいいので日光を浴びる)と食事(魚類やキノコ類など)バランスよく取り入れたいですね♪

暑い夏を乗り切ろう!!

日増しに暑さがつらくなってきましたね。熱中症が心配な季節の到来です。
今回は暑さ対策を紹介したいと思います。    

「熱中症」とは?

熱中症とは、高温多湿な環境に長くいることで徐々に体内の水分バランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなり体内に熱がこもった状態を指します。

主な症状は?

熱中症の症状は重症度によって以下の「Ⅰ~Ⅲ度」に分類されます。
Ⅰ度:めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直、大量の発汗
Ⅱ度:頭痛・気分不快・倦怠感、吐き気・嘔吐、力が入らない
Ⅲ度:意識障害・けいれん、歩けない、刺激への反応がおかしい、高体温

暑さ対策

①「通気性」と「接触冷感」機能があるものを身に付ける。
 熱を放出しやすく、暑い日でも冷感を得やすくなります。
 保冷剤や氷を使用して身体を冷やすのも効果的。

②直射日光を避ける。
 帽子や日傘で日差しを避けることで体感温度を下げることができます。

③エアコン、扇風機を上手に使用する。

 遮光カーテンやすだれの併用もオススメです。

④こまめな水分補給+適度な塩分補給を。
 ただ水を飲むだけはNG。
 大量に汗をかくと体内の塩分も失われるので塩分補給も大切です。
 例)スポーツドリンク、経口補水液、塩飴など
熱中症を知り、自分でできる熱中症対策を心がけましょう。